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国際派エンジニアになるための道のり

2006-09-19 09:09:46 +0000

こんにちは、ジュンヤです。

海外経験のない典型的理系人間が日常会話レベルの英語を話せるようになるまでの道のりがすごい反響です。このブログは持ち回りで書いていて、はてなブックマーク数を競っていたりもするわけで、英語の勉強方法についていつか書こうと思っていた僕としては、先を越されて「やられたあ」と思いました。

上記エントリに書かれている英会話力の勉強方法は、確かに非常に有効で良く纏まっています。何よりも大切なのは、それを成し遂げることですが、偉いのは実際にこれらの方法を継続して実行したことだと思います。

ウノウラボのブログの読者には、いつかはシリコンバレーなど海外で働くんだと夢見ている方も少なからずいるかと思います。4年半サンフランシスコのソフトウェアの会社で国際化のエンジニアをしていた僕からは、基礎となる英会話力がついた後、では実際に外国で働き、外国人と円滑にコミュニケーションしていくためのコツや心がけについて紹介したいと思います。いわば上記エントリの続編、実践編といったところでしょうか。来るべきその日のために、参考にしていただければと思います。

1)学校では教えてくれない発音のコツ

めちゃめちゃ日本語なまりの英語で通している移住して50年くらいの方とかいましたが、やはり発音は良い方が格好いいですし、ストレスなくコミュニケーションできます。

英語を母国語としないビジネスマンのための発音講座、なんてものがUCバークレーのような大学の社会人向けの講座にあるのですが、そこで教えてもらった僕にとっては目からうろこの方法を紹介します。

その方法とは、簡単に言ってしまうとアクセントの部分だけをきっちり発音する、ということです。これを心がけることで面白いように通じるようになりました。

実例を挙げましょう。アイスクリームのバニラありますよね。これをカタカナ英語で普通に「バニラプリーズ」と言ってもなかなか通じません。アイスクリーム屋で何度も店員にオーダーを繰り返すはめなってしまいます。伝授された方法では、vanilla の(1)どこを強く発音すべきかと(2)その発音、を覚えます。ここだけは覚える努力が必要です。バニラの場合はニの部分がアクセントで、発音はカタカナのニと同じ感じです。そして他の部分の発音はというと、母音をすべて弱い「ウ」とみなしてしまいます。発音記号でいうと e の天地ひっくりかえったやつです。そして極力弱く発音します。子音だけ発音する感じです。v-ni-l、カタカナで表してみると --といった感じでしょうか。goo 辞書だと発音も音声で聞けるので、確かめてみてください。

このルールをすべての単語に適用するのです。アクセントの部分は恥ずかしいくらい強く、他の部分は消え入りそうな、ごまかすような感じで発音してみると、それっぽく聞こえてきます。日本語はもともと発音がフラットな言語なので、このくらい大げさに強弱をつけたほうが本当の発音っぽく聞こえるのです。

2)いいかげんさを身につける

日本人は間違いを犯すのを恐れるため、なかなか英語が上達しない、とは良く言われることです。確かに他の国の人に比べて、日本人は総じてきっちりしていると思います。そのため文法を気にしすぎたり、ここでこんなことを言ったら場違いかな、なんて変に気にし過ぎてしゃべれないのかもしれません。

文法は全く無視、ところどころ自分の国の単語を織り交ぜながらもものすごい勢いでしゃべるラテン系の人とかいましたが、まあスペイン語と英語の単語に似ているものが多いというのを割り引いても、実際に面と向かっていると表情とか手振りなど他の手がかりとなる部分が多く、勢いで不思議と通じるものです。

たとえば疑問文って、語順変えて、三人称だったら Do ではなく Does にして、などまるでパズルのようで、会話で一瞬のうちに最適な形を組み上げるには慣れが必要です。しかし、英語がまだ上達していないうちは、「え、なんて言ったの?」「どこに行くって言った?」などと疑問文をこちらから連発する必要があります。そんなとき僕は、聞き取れなかった部分を What で置き換え、そのままおうむ返しにするという技を使ってました。Let's go to the restaurant. と言われ、restaurant が聞きとれなかったら、Let's go to What? です。文法丸無視ですが、これで充分通じるし、他の聞き取れたと思う部分の確認にもなります。

他の面でも、海外で生活すると物事がうまく運ばないことが多くて、自分がきっちりきっちりしているといちいち気になってストレスを溜めてしまうことになります。日本人のきっちりしているところは美徳ではありますが、ある程度妥協してしまっていいかげんに考えるようにした方が精神衛生上良いということもあります。

3)大きな声でしゃべる。良くしゃべる。

特にアメリカ人は声が大きく、その大きさで普段コミュニケーションをしているので、こちらの声の大きさが小さいと通じるものも通じないといったことになります。日本語を話しているときの声のレベルよりも、意識して少し大きめにしておいた方が良いです。われらがCTOは、この点では全く問題ないので、これも彼が短期間で上達した秘訣の一つなのでしょう。

また、英会話力は数多く練習しないと上達しないので、なるべくたくさんしゃべることです。もともと日本語を話しているときからおしゃべりな人は、英語でもおしゃべりで、上達が早いと言えます。僕自身そうですが、あまり口数が多くない場合は、やはり意識していつもよりちょっとでもいいから多く話すように努めることが必要でしょう。

4)受験英語は役に立たない、なんてウソ

「受験英語なんて実際の英語の役に立たない、だからやってもしょうがない」なんて言う人がいます。これは受験英語をやりたくないがための言い訳だと思います。正しくは、「受験英語だけでは役に立たない、でもそれなりに、いや結構役に立つ」だと思います。

受験英語で覚えた英単語や文法はしっかりした土台となります。会話のときに文法にきっちり沿わなくてもいいと前述しましたが、でもちゃんとわかっているなら正確な文法に沿った言い方をした方が相手にきちんとした印象を与えます。また仕事でメールや報告書を書くときに、ネイティブでも文法間違いやスペルミスをすることが多い中で、外国人であるあなたがちゃんとした英語を書けると、一目置かれて、それだけで文章に説得力を持たせることができるといった効果があります。

だから、今ちょうど英語を勉強しているという人や、文法やボキャブラリーを増やすことをないがしろにしない方が良いと思いますし、受験英語はちゃんとやらなかったよという人は、簡単なところからでいいので文法にも少し気を配るというのが良いと思います。

5)質問する

これは知っておいたほうが良い心がけといったらいいのでしょうか。アメリカではプレゼンなど、相手が一方的にしゃべる機会の後に、「それでは質問はありますか?」と言った後に、質問しないのはある意味失礼であるということを聞いたことがあります。だからそういう場では、聞いているうちから、質問を用意しておくのが肝要です。もし質問がまったく浮かばなかったらどうするかというと、自分がすでに知っていることを質問してみるのです。もしかしたら、自分が知っている答えと違った答えが返ってくるかもしれないし、その質問から別の話題に広がりが生まれるかもしれません。

6)歴史や地理、文学や映画などいろいろなことに興味を持つ

いくら英語ができるようになっても話す話題が何もなければコミュニケーションはできません。特にシリコンバレーのエンジニアの場合は、いろんな国のいろんな人種の人が集まってきています。初対面でまず自分はどこの国出身かを自己紹介して、お次は自分の国ではこうだけど、あなたの国ではどうなの?といった話になります。日本の人口はどのくらいか?面積はどのくらいか?政治制度はどうなっていて、じゃあ例えば500年くらい前の日本はどうだったか、といったことくらいは説明できたほうがいいでしょう。たとえば韓国の人とだったら、韓国の映画や俳優を話題にすれば盛り上がるかもしれませんし、中国の人とは、僕の場合は三国志を知っていてその話をしたり、知っている故事成語の話をしたら、「おお良く知っているなあ」と喜ばれました。ロシアの人とは日露戦争やロシアでは有名な村上春樹作品の話になったりと、いろんな国の人と話をあわせるためには普段から様々な分野に興味を持つ必要があることを痛感しました。

僕はアメリカにいたとき、以下のサイトを良くチェックしていました。「国際派日本人養成講座」の方はちょっと偏っている部分があるかもしれませんが、参考にしてみてください。

国際派日本人養成講座

田中宇の国際ニュース解説

7)偏見を捨てる

これが一番大事なことかもしれません。「○○人は△△だ」という、特にネガティブな偏見を捨てることです。また相手が自分に対して持っている偏見というのもありますが、これもあまり気にしないことです。自分は自分です。

ある国の人に対して非常に悪い印象を持ったとしても、当たり前ですが、その人=その国の人全員、ではないことを常に心がけることです。

国に対してだけでなく、人種や宗教、サンフランシスコだと特にゲイに対する偏見などもすべて捨てて、オープンな心を持たない限り真の国際人にはなれない、というのが僕の考えです。